日常のちょっとしたこと 仔猫の成長日記 好きなアニメ・マンガの閑話休題 |
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プロフィール
HN:
神尾 志
性別:
非公開
趣味:
最近は仔猫の成長を見ること
自己紹介:
九州在住。
夏は暖かく、冬は涼しい。 夏は不明だが、冬場は県内で2番目に寒い地域。 氷点下なんて当たり前! イベントには,今のところコミケのみ参加しています。 サークル名は『ЧТО ЭТО』ですが、イベントには『TRAUM』、もしかしたら思い出したかのように『北の都』で参加したりもしています。 ジャンルはビックリマン(ピーター×アリババ)はほぼオンリーのみ。 それ以外はマクロス(ミハアル)です、たぶん… コミックス ハーメルンのバイオリン弾き ~シエルクンチク~ 8(完) ユーベルブラッド 11 ブロッケンブラッド 8 マクロスプラス 1・2(完) 百姓貴族 2 戦う!セバスチャン♯ 2 少年セバスチャンの執事修行 2 ちびさんデイト 2 銀の匙 3 タブロウ・ゲート 10 コーセルテルの竜術士 ~子竜物語~ 4 映画 海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン ロボジー 逆転裁判 バトルシップ CD FULLMETAL LCHEMIST THE BEST HEAT イラスト集 ヘタリア マクロスF
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3 劇も次第に中盤にかかってくる。 そうなると、裏方は完全な戦場と化していく。 出番は最後だからと余裕でいた二人、牛若と男ジャック。 二人はいつの間にか、裏方さんとなっていた。 特に牛若は監督よろしく、完全に場を仕切っているのであった。 当然、衣装は二人ともまだ着替えていないし、近くに取り寄せてもいない。 この戦場の中、もはやどこに何があるのかさえ、勘で探し出して行くしかなかった。 そんな二人の隙間を縫って、舞台裏を密かに動き回る者。 約数名。 何やらゴソゴソと、道具や衣装やらをあさっている。 しかしその事に気づく者は誰一人としていない。 密かにやって来た者は、目的のモノを手に入れると、来た時と同じように、静かに消えて行くのであった。 「おい! 神帝男ジャック」 「何だ?」 裏方に勤しんでいる男ジャックにピーターが声をかける。 「もうすぐ出番だぞ!」 「えっ? まだ先だろう!」 舞台の進行を台本で細かくチェックしている男ジャック。 今の状況を見てまだ十分に時間があると思っていた。 「何バカな事云っているんだよ!」 「出番なんて、あっ! という間に来るんだよ!」 「そうですの! 早く着替えをしていた方が絶対いいですの!」 皆から畳み掛けるように云われる。 同じ立場の牛若は、なぜか反対の上座のいつの間にか移動。 しかし、衣装はまだ。 なぜか牛若は劇を始めてからと云うより、劇に対して異常に力を入れている。 ただの息抜きぐらいに思っている皆に対して、牛若だけはそれはそれは真剣に、真面目になぜか入れ込んでいのだ。 そして、入れ込みすぎのせいなのか? いつもアリババにその皺寄せがいっている。 そんな嫌な皺寄せはごめん被りたい。 男ジャックは小さく息を吐くと、静かに自分の衣装が置いてある場所に向かった。 しかし、事件はおきていた。 「………ない……」 「どうした、神帝男ジャック?」 数ある衣装の前で青ざめる男ジャック。 「服がない…」 「えっ?」 「どうしたんだ?」 男ジャックの周りに皆が集まってだす。 男ジャックの月の使者の無いと云うのだ。 「見間違いじゃないのか?」 「どこか違う場所に置いているとか?」 見当たらない理由を皆で云いながら、その場所を探して見る。 だが、何度見ても、何度探しても、男ジャックの衣装はどこにもないのだ。 「どうしたのですか?」 劇の休憩時間に入った。 皆で固まっているところにロココが来た。 男ジャックは手短に、自分の衣装がないことを説明した。 「神帝男ジャック、あなたの日ごろの行いですよ!」 「何が!」 男ジャックの背後から、騒ぎを聞きつけた牛若がそこには立っていた。 「あなたの日ごろのだらしなさが招いた結果です」 「どぉーゆう意味だよ! 牛若神帝」 「言葉のままの意味です」 「ナニィ!」 「常日頃から行動です。自分の衣装ぐらいきちんと整理しておけば、見つからないとか、場所が………」 威勢のいい牛若の声が消えかけていく。 「………ない」 「牛若神帝!」 男ジャックは云われっぱなしでおとなしくしているような性質ではない。 衣装がないのは自分の責任ではない事をハッキリさせようと牛若に詰め寄っていく。 だが、肝心の牛若の少しおかしい。 「どうしたんだ、牛若神帝?」 折角の劇である。 皆が楽しむ為にはじめたのだ。 今まで多少の問題(?)はあったが、うまく乗り越えてきた。 今回もいい感じでここまできている。 ヤマトは嫌な雰囲気を収めようと二人の間に入った。 「………ない………」 「牛若神帝?」 何か一人でブツブツ云っている牛若。 その様子を見てヤマトは静かに、優しく声を掛ける。 「ないって…何がないんだい、牛若神帝?」 「ないっ?」 ヤマトの言葉を繰り返す男ジャック達。 「ヤマト神帝、一体………」 神帝たちで解決できるだろうと、外で様子を見ていたロココだったが、どうも様子がおかしいと思い心配になってきていた。 「私の衣装が…ないのです!」 「はぁー」 「衣装がないって………」 「牛若神帝………」 先程まで男ジャックが云っていたセリフを、今度は牛若が云い出す。 「日頃の行いが悪いからじゃないのかい!」 男ジャックはここぞとばかりに牛若に言い放つ。 「そんなハズはありません! あなたではないのですから!」 牛若も負けていない。 売り言葉に買い言葉。 周りの心配などまったく意に介さず二人は、牛若と男ジャックは一触即発の状態になっていた。 「おやめなさい!」 「───」 「ヘッド…ロココ…様…」 ロココの声が響く。 牛若と男ジャックはバツが悪そうな表情。 他の皆はまだハラハラした感じでいた。 なぜなら、最近のロココは今ひとつヘッドとして頼りなかったからだ。 だが今皆の目の前にいるロココは、間違いなくヘッドの威厳を持っていた。 「くだらない言い争いはやめなさい! 何の為に私たちは劇を始めたと思っているのですか?」 「………」 「衣装が見つからないのなら、この場にあるもので代用すれば済むでしょう。確かに、苦労して作り上げたものですから、簡単に諦める事は難しいかも知れませんが……」 「………」 「それでも、私たちの劇を楽しみにしている方々がいるのです。その方々を失望させない為にも、自分自身の為にもこれ以上争いごとはやめましょう?」 「………はい、ヘッドロココ様」 「兎に角、まだ劇は続いているのです。もうすぐ休憩時間が終わります。急いで次の場面の準備を始めないと、時間に間に合わなくなります! 衣装が消えた問題は、劇が終わった後でゆっくり話し合いましょう。それで良いですね? 牛若神帝、神帝男ジャック!」 「はい」 この場の騒ぎを取り敢えず収めるロココ。 ごたついていた舞台裏を的確に指示していく。 「牛若神帝、神帝男ジャック」 「あっ…はい!」 「何でしょうか?」 衣装もなく、何をして良いのか? 何をすべきかまだ分からず、ボォーとつったたままの二人をロココが呼んだ。 「二人の衣装が見つからないので急遽、ここにある衣装で代用するしかありません」 「はい…」 「幸いな事に二人の出番は最後です。それまでに衣装を各自用意しておいてください」 「分かりました」 ロココは舞台に戻り、牛若と男ジャックは山と積まれた衣装を前にして大きく息を吐いていた。 PR
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